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猫のニオイの原因と
効果的なニオイ対策をご紹介!

もしかして、うちって臭い? 臭ってる!?
いつも一緒に暮らしている飼い主さんにとっては、なんとなく「におうかな?」と感じる程度でも、
客様を迎える際などは「部屋が臭いと思われないか」と心配になるものです。
猫トイレをはじめ、猫ちゃんとの暮らしで気になるニオイの原因と、その消臭対策についてご紹介します。

監修の先生内田 恵子 獣医師(元苅谷動物病院グループ統括院長)

小動物臨床に35年間従事した後、現在は動物病院運営のためのアドバイスを開始している。JAHA内科認定医、JAHAこいぬこねこの教育アドバイザーであり、動物病院で動物の入院中ストレスや診察中ストレスを軽減し、病院で問題行動を作らないような技量を広めるため活動中。

監修高木 智世(ユニ・チャーム株式会社)

ペットケア開発本部トイレタリー開発部
猫排泄商品担当

監修山本 泰生(ユニ・チャーム株式会社)

ペットケア開発本部トイレタリー開発部
犬排泄商品(ペット用おむつ、介護ケア商品)担当

INDEX

猫のニオイの原因は?

猫は本来、体臭が少ない動物ですが、ニオイが気になる場合は「トイレ周り・顔・口周り・お尻周り」のいずれかに原因があることがほとんどです。
特に肉食動物特有の排泄物臭や、歯周病による口臭、目やにヤニ、鼻汁、肛門周りに付着した便や肛門腺の分泌液などにニオイを感じることが多いでしょう。また、加齢や体調不良でセルフグルーミングが不足すると、皮脂が酸化して体臭に繋がるケースもあります。日々のケアを通じてニオイの発生源を特定することが、愛猫の健康管理と快適な空間づくりの第一歩となります。

猫のオシッコのニオイのメカニズム

猫の強烈な尿臭の正体は、特有のアミノ酸である「フェリニン」です。これが排泄後に空気に触れて「チオール」という物質に変化することで、独特の悪臭を放ちます。
フェリニンの生成には腎臓で作られるタンパク質「コーキシン」が深く関わっており、特に去勢前のオスで分泌量が多いのが特徴です。また、膀胱炎によるアンモニア臭や膿臭、逆に腎疾患で尿が薄まり無臭化することもあり、尿のニオイは愛猫の健康状態を映す重要な指標と言えます。

猫の体臭のメカニズム

猫は獲物に気づかれないよう体臭を消す習性があり、健康であれば「お日様の匂い」がすると言われるほど無臭に近い動物です。その秘密は丁寧なグルーミングにあり、自身の唾液で被毛を掃除して清潔を保っています。
しかし、脂漏症などの皮膚トラブルや、加齢による皮脂の酸化、さらに栄養バランスの偏った食事は体臭を強める原因になります。猫は本来シャンプーを頻繁に行う必要はありませんが、皮膚の状態に合わせた適切なケアは欠かせません。過度な洗浄は皮膚のバリア機能を壊す恐れがあるため、まずはブラッシングによる汚れ落としを優先しましょう。

猫のニオイの対処法

猫のニオイ対策は、発生源に合わせた適切なケアが重要です。
トイレ、顔、鼻、口、体、食事といったカテゴリー別に対処することで、不快なニオイを元から断ち、愛猫の健康維持にもつなげることができます。

これで解決!猫トイレのニオイ対策

トイレのニオイ対策は「清潔の維持」と「環境づくり」の合わせ技が効果的です。

こまめな掃除でニオイの元を断つ
基本は清潔を保つことです。排泄物はできるだけ早く取り除き、トイレ周りも抗菌タイプのウェットティッシュなどで拭き、ニオイの原因を残さないようにしましょう。
トイレ周りの汚れ対策をして掃除を楽に
トイレからはみ出してしまう場合には、周囲に消臭シートやペットシーツを敷いておくと安心です。汚れた部分だけを取り替えればよいため、掃除の手間も軽減できます。また、尿がはみ出す原因として、トイレのサイズが猫の体格に合っていない可能性もあります。猫が中でスムーズに向きを変えられない、体がはみ出してしまう場合は、今より大きめのトイレに替えることも検討しましょう。
猫砂とトイレ本体は定期的にメンテナンス
猫砂は種類によって消臭力が異なるため、ニオイが気になる場合は消臭力の高いタイプやシステムトイレを検討するのもよいでしょう。猫砂の場合は、2週に1回を目安にすべて交換し、トイレ本体は月1回はやわらかいスポンジと中性洗剤で洗います。システムトイレの場合は、月1回を目安にサンドを全量交換し、本体容器はニオイ・汚れが気になるときに洗浄するのをおすすめします。プラスチック製のトイレは傷にニオイが残りやすいため、掃除してもニオイが気になる場合は買い替えも検討しましょう。
屋根付きトイレは猫の好みも考慮
屋根付きトイレはニオイが部屋に広がりにくいというメリットがありますが、その分トイレ内部にニオイがこもりやすく、猫ちゃんによっては嫌がることもあります。様子を見ながら適したタイプを選びましょう。
排泄物の保管方法を工夫する
排泄後のゴミは1回ずつ小袋に入れて密封し、ふた付きのゴミ箱へ。防臭効果のある専用袋を活用するのもおすすめです。
消臭アイテムを上手に活用
排泄物と相性のよい香りの芳香消臭剤を、猫砂やゴミ箱の中に入れることでニオイ対策を強化できます。掃除とあわせて取り入れることで、より快適な環境を保てます。

見落としがちな口臭の原因と自宅でできるデンタルケア

猫の口臭の主な原因は、歯垢や歯石による歯周病やグルーミングが困難になるほどの痛みを伴う猫特有の虫歯があります。放置すると強い生臭さを放つだけでなく、細菌が血管に入り内臓疾患を招く恐れもあるため、早期対策が欠かせません。
小さく繊細な猫の歯には、手でふれられるようになったら、「綿棒」や小さな先端の「猫用の歯ブラシ」の活用がおすすめです。水や専用ジェルでたっぷりと湿らせ、優しくなでるように拭いてあげましょう。ただし、噛みついて先端を飲み込まないよう、細心の注意を払ってください。慣れないうちは歯みがきシートやデンタルおやつを併用し、決して無理をせず「毎日の楽しい習慣」にしていきましょう。

フードの食べ残しにも注意。ブラッシングで体も清潔に

フードの食べ残しはニオイの原因になるため、出しっぱなしにせず早めに片付けましょう。特にウェットフードは傷みやすく、放置するとニオイが広がりやすくなります。食後の食器もその都度洗い、衛生的な状態を保つことが大切です。また、健康な猫は自分で毛づくろいをしますが、体に付着した汚れや抜け毛を取り除くために定期的なブラッシングを行いましょう。日頃から整えておくことで、気になるニオイの予防につながります。

体臭や口臭を改善する食事の見直し方

猫の体臭や口臭は、日々の「食べ物」に大きく左右されます。脂質の多すぎるフードや酸化した食事は、皮脂のバランスを崩し体臭を強める原因になります。対策として、良質なタンパク質を主体とした消化の良いフードを選び、腸内環境を整えることが大切です。また、添加物が少ないものや、口腔ケア成分を配合した食事を選ぶのも有効。飲み水の新鮮さを保つことも、代謝を促しニオイを抑えるための重要なポイントです。

ニオイが示す愛猫の
健康異常サイン
チェックリスト

愛猫のニオイの変化は、言葉にできない不調を知らせる重要なサインです。以下の項目を定期的にチェックしましょう。

  • 尿のニオイ
    ツンとした刺激臭ではなく、甘酸っぱいニオイや全く無臭になった場合は糖尿病や腎疾患、膀胱炎の疑いがあります。
  • 口臭
    ドブのような臭いやアンモニア臭が混じる際は、深刻な歯周病や内臓のトラブルが考えられます。
  • 皮膚のニオイ
    特定の場所から脂っぽい臭いや悪臭がする場合、外耳炎や皮膚炎が考えられます。
  • お尻周り・肛門腺
    魚の腐ったような臭いは、肛門腺の分泌液が溜り排出されている状態です。また、外傷から来る膿瘍の場合もあります。
    通常、肛門腺の分泌液は、排せつ時に自然に排出されますが、たまりやすい猫やなんらかの炎症がおきている場合、溜まっているサインとして、痛みや臭うことがあります。

ニオイの変化を敏感に察知し、早期発見に役立てましょう。

すぐに獣医師に相談すべき危険なニオイの種類

次のようなニオイを感じた場合は、単なる汚れではなく体調不良や病気のサインの可能性があります。気になる変化があれば、早めに動物病院で相談しましょう。

口からアンモニアのようなニオイ
腎機能の低下により、体内に老廃物がたまっている可能性があります。尿毒症が進むと、口臭として感じられることがあります。
尿や体から甘酸っぱいニオイ
糖尿病では、血糖コントロールがうまくいかない状態が続くと、甘酸っぱい(アセトン様の)ニオイが出ることがあります。
耳からツンとした強い酸っぱいニオイ
外耳炎や耳ダニなど、耳の感染症が疑われます。かゆみや赤み、黒い耳垢が増えていないかも確認しましょう。
お尻周りから強い腐敗臭
肛門腺に分泌物がたまり、炎症を起こしている可能性があります。放置すると破裂することもあるため注意が必要です。
急に全身の体臭が強くなった
体調不良で毛づくろい(グルーミング)が十分にできていなかったり、口腔内にトラブルを抱えていたりするケースがあります。口腔内の状態が悪く唾液のニオイが強くなると、グルーミングによってそのニオイが被毛に移り、体臭として感じられるようになるのです。そのほか、皮膚トラブルが原因でニオイが発生している可能性も考えられます

ニオイの変化を記録するための簡単な方法

愛猫の健康管理には、日々のニオイの変化を記録するのがおすすめです。専用のペット健康管理アプリや、スマートフォンのメモ、カレンダーを活用しましょう。「○月○日 トイレがいつもより臭わない(尿が薄い)」などの些細なメモが、診察時の重要な手がかりになります。特にシニア期は変化が起こりやすいため、ブラッシングや掃除のタイミングを「チェックタイム」と決めて習慣化することが、確実な健康維持と清潔な環境づくりに繋がります。

夏に特にニオイを強く感じる理由

ところで、どうして夏になるとニオイが強く感じられるのでしょうか?
それは、高温多湿になると、空気中にニオイの分子が増えるためにニオイを感じやすくなり、さらに雑菌が増殖しやすく不快なニオイの発生自体も増えるからです。猫トイレや食べ残しからも雑菌が発生しやすくなり、ニオイの分子も空気中に拡散されて、他の季節以上にニオイが強くなるというわけです。
さらに、いつも鼻先が湿っている犬の嗅覚が敏感なように、鼻の粘膜が適度に湿っているとニオイを感じやすくなります。
部屋にニオイをこもらせないためには、換気と通風が重要です。夏だけでなく、部屋をしめきりがちになる冬も換気しましょう。トイレも風通しがよくて換気しやすく、猫ちゃんが落ち着いて利用できる場所に置くのが理想的。空気清浄機などを活用するのもよいでしょう。
消臭対策をしっかり行って、猫ちゃんと飼い主さん、双方にとっての快適空間を整えましょう!

まとめ

猫のニオイ対策は、原因を知り、適切な「ケア」と「環境づくり」を継続することが鍵です。オシッコの成分への対策や食事選び、こまめな掃除を心がけることで、お互いに快適な生活を送ることができます。
また、ニオイの異変は病気のサインであることも少なくありません。日頃から愛猫の全身や排泄物のニオイをチェックし、違和感があれば早めに獣医師などの専門家に相談しましょう。愛猫の健康を守りながら、清潔で心地よい暮らしを両立させてくださいね。

  • 公開日 : 2017.10.06
  • 更新日 : 2026.05.21