動物病院を探す方法

子猫を迎えたら健康診断やワクチン接種で、すぐに本格的に動物病院を探すことになります。自分に合った動物病院を見つけるポイントを紹介します。

かかりつけ医の見つけ方

動物病院を選ぶ際「家から近い」「設備が揃っていてきれい」「先生が優しそう」「口コミサイトで評価がいい」など、初めて選ぶときの基準は十人十色です。どれも間違ってはいませんが、まさかのときに駆け込める距離にあって、治療法やかかる費用、メリット・デメリットなど飼い主さんの分かる言葉で丁寧に説明をしてくれる動物病院が、これから長く一緒に暮らす愛猫の健康を守る上で、身近で相談しやすいでしょう。また、外せないポイントとして「猫好き」の獣医師・看護師がいることも重要。実際に診療を受けてみて、次のような配慮が見られる「猫好き」のいる動物病院がおすすめです。

猫好きの獣医師・看護師の見分け方

  • 同じ獣医師や看護師が対応してくれる
  • 診察台の上で猫がケージから出てくるまで待ってくれる
  • おやつを使わせてくれる
  • 診察台にタオルを敷いてくれる、または、持参した猫用のタオルを敷いてくれる
  • 猫に触りなれている手つき

夜間救急もチェックしておこう

目星をつけた病院に夜間救急の受け入れをしているか必ず確認しましょう。もしもなければ、万が一に備えて、インターネットなどで緊急の場合の病院も探しておくとよいでしょう。

セカンドオピニオンという考え方

かかりつけ医の診断を疑っているようで失礼にあたるのではないかと、つい尻込みしてしまう飼い主さんもいるかもしれませんが、人間と同じくセカンドオピニオンも一般的になりつつあります。飼い主さんが愛猫にとって最善と思える治療法を選ぶためには、第二の意見を聞くのは大切なこと。必要になったら、かかりつけ医に「治療方針を判断するために別の意見も聞いてみたい」旨を伝え、今までの治療履歴や検査結果のデータなど必要な情報を受け取るようにしましょう。

キャット・フレンドリー・クリニックとは

キャット・フレンドリー・クリニックとは、国際猫医学会(ISFM)が認定する国際基準の規格をクリアした猫にやさしい動物病院のこと。猫は警戒心が強く、環境の変化に弱いため、初めての場所や慣れない場所が苦手です。キャット・フレンドリー・クリニックを取得した施設には、猫の習性を理解し、通院ストレスを最小限におさえる工夫がされています。また、高い専門知識を持った猫専任の先生がいるので安心して猫医療を受けることができます。セカンドオピニオンとしての受け入れもあるので、近くにある場合は一度行ってみてはいかがでしょうか。
http://www.jsfm-catfriendly.com/cfc/hospital.html

内田 恵子 獣医師
監修
内田 恵子 獣医師

元ACプラザ苅谷動物病院統括院長。JAHA内科認定医、JAHAこいぬこねこの教育アドバイザー。小動物臨床に35年間従事した後、現在ペットの動物病院でのストレスを軽減し、問題行動を作らない技量を広めるため活動中。