猫と人との歴史が始まったのは紀元前に逆上ります。猫は、長い年月をかけ世界中でさまざまな進化を遂げてきました。純血種の団体によっては約60種ほど、未公認の品種は100種を超えているといいます。そんな純血種の中から特に日本で人気の猫種を紹介します。
日本で多く飼われている猫種
スコティッシュ・フォールド
(英:Scottish Fold)
原産国 | 短毛種はイギリス(自然発生)・長毛種はアメリカ(人為的に発生) |
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体格 | セミコビータイプ |
毛の長さ | 短毛種・長毛種 |
毛色 | |
毛柄 |
特徴
名前の通り「折れ(fold)耳」が特徴。生後3週間ほどで耳が折れ始めますが、すべての猫の耳が折れるわけではなく折れる確率は約30%といわれている。また、足を前方に投げ出した姿勢「スコ座り」をすることでも有名。
アメリカン・ショートヘア (英:American Shorthair)
原産国 | アメリカ |
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体格 | セミコビータイプ |
毛の長さ | 短毛種 |
毛色 | |
毛柄 |
特徴
毛色は複数あるがアメリカン・ショートヘア といえばシルバーとブラックの縞模様のシルバータビーが有名。額にあるM字形の模様、目の外側から後ろに伸びているクレオパトラライン、胴体の大きな縞模様が特徴。
マンチカン(英:Munchkin)
原産国 | アメリカ※諸説有り |
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体格 | セミフォーリンタイプ |
毛の長さ | 短毛種・長毛種 |
毛色 | |
毛柄 |
特徴
小さくダックスフントのような短い足が特徴。名前の由来は「オズの魔法使い」の登場人物から命名されたといわれている。小さく短足な愛らしい容姿が人気の一方で、遺伝子疾患などの健康面を懸念されている一面もあり、純血種の血統登録団体にはまだ公認していない団体が複数ある。
ノルウェージャン・フォレスト・キャット(英:Norwegian Forest Cat)
原産国 | ノルウェー |
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体格 | ロング&サブスタンシャルタイプ |
毛の長さ | 長毛種 |
毛色 | |
毛柄 |
特徴
「ノルウェーの森の猫」という名前の通り、ノルウェーの森林地帯に生息していた猫。北欧の寒さに適応すべく水を弾くふわふわな被毛に進化していったと考えられている。北欧神話にもたびたびこの猫がモデルとなった記述が残っている。
ロシアンブルー(英:Russian Blue)
原産国 | ロシア |
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体格 | フォーリンタイプ |
毛の長さ | 短毛種 |
毛色 | |
毛柄 |
特徴
シルバーの光沢を放つブルーの被毛とエメラルドグリーンの大きな目がロシアンブルーの最大の特徴。また表情が、口角が上がっていて口元が微笑んで見えることから「ロシアン・スマイル」と呼ばれている。
アビシニアン(英:Abyssinian)
原産国 | イギリス※諸説有り |
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体格 | フォーリンタイプ |
毛の長さ | 短毛種 |
毛色 | |
毛柄 |
特徴
アビシニアンの被毛は1本ごと4〜6色の濃淡がある帯状に区切られていて、動きによって豊かな色彩と光沢を放ち輝いて見える。名前の由来は、1874年にイギリスで、現在のエチオピアである「アビシニアから来た猫」と報告されたことからその名がついた。
ラグドール(英:Ragdoll)
原産国 | アメリカ |
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体格 | ロング&サブスタンシャルタイプ |
毛の長さ | 長毛種 |
毛色 | |
毛柄 |
特徴
ラグドールという名前は「ぬいぐるみ」を意味し、大型な体は抱き上げられると力を抜いてぬいぐるみのように体をあずけることからその名が名付けられた。目の色は薄いブルーのみ。穏やかで物怖じせず、それでいてちょっぴり鈍感なところがあるといわれている。
メイン・クーン(英:Mainecoon)
原産国 | アメリカ |
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体格 | ロング&サブスタンシャルタイプ |
毛の長さ | 長毛種 |
毛色 | |
毛柄 |
特徴
メインクーンの名前は「メイン州」のアライグマ(クーン)という意味。大きな体とふさふさした毛の容姿から猫とアライグマの交配から生まれたのではという伝説がある。根本が広く先がとがっている耳が特徴。
ペルシャ(英:Persian)
原産国 | アフガニスタン |
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体格 | コビータイプ |
毛の長さ | 長毛種 |
毛色 | |
毛柄 |
特徴
ペルシャの歴史は古く、純血種の中で最も古い品種の一つとされている。ふさふさした豊かな毛、大きくてまんまるな目、耳は小さくまるみが左右の間が離れていて、鼻は短くつぶれているのが特徴。美しい被毛を保つには1日1〜2回のグルーミングが欠かせない。
ブリティッシュ・ショートヘア(英:British Shorthair)
原産国 | イギリス |
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体格 | セミコビータイプ |
毛の長さ | 短毛種 |
毛色 | |
毛柄 |
特徴
イギリスではもっとも古い猫種のひとつ。骨太で筋肉質な体で優れた身体能力をもち、その運動能力の高さからネズミをとるワーキングキャットとして飼われてきた歴史を持つ。童話「不思議の国のアリス」に登場するチェシャ猫は、ブリティッシュショートヘアがモデルといわれている。
ソマリ(英:Somali)
原産国 | カナダ※諸説有り |
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体格 | フォーリンタイプ |
毛の長さ | 長毛種 |
毛色 | |
毛柄 |
特徴
アビシニアンの長毛種。V字型の小さな頭に大きな耳、アーモンド型の大きな目をしている。美しいふさふさの被毛を維持するためには最低1日1回のブラッシングが必要。
ベンガル(英:Bengal)
原産国 | アメリカ |
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体格 | ロング&サブスタンシャルタイプ |
毛の長さ | 短毛種 |
毛色 | |
毛柄 |
特徴
野生種のアジアンレパードとの交配で誕生。がっしりしたボディがワイルドな印象を与えますが、性格は温厚でフレンドリーといわれている。だたし、運動量が多く遊び好きなため、キャットタワーなどで上下運動ができるよう環境を整える必要がある。
アメリカン・カール (英:American Curl)
原産国 | アメリカ(突然変異的発生) |
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体格 | セミフォーリンタイプ |
毛の長さ | 短毛種・長毛種 |
毛色 | |
毛柄 |
特徴
両耳の先端が頭の中央を指すようにくるんと反り返っているのが特徴。生後1週間ほどで反り返り始め、4ヶ月頃にはカールがほぼ確定する。
シンガプーラ(英:Singapura)
原産国 | シンガプーラ |
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体格 | セミコビータイプ |
毛の長さ | 短毛種 |
毛色 | |
毛柄 |
特徴
発見されたのはシンガポール。純血種の中で最小の体とされている。小さくとも筋肉質で先細りの体に長めにしっぽ、ティッキングによる光が当たるとキラキラ輝く毛並みとアイラインの強いアーモンド型の目が特徴。活発で運動好きなため、遊んであげる時間をつくること。またしっかり上下運動ができるなどの環境を整える必要がある。
エキゾチック(英:Exotic)
原産国 | アメリカ |
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体格 | コビータイプ |
毛の長さ | 短毛種・長毛種 |
毛色 | |
毛柄 |
特徴
ペルシャを先祖に持ち、まんまるな大きな目と低い鼻、左右の耳が離れていて、ぬいぐるみのような愛嬌のある丸い顔が特徴。エキゾチックの被毛はなめらかで、ペルシャの被毛のお手入れと比べグルーミングも週に2〜3回程度でいいといわれている。お手入れが楽なところから、親しみを込めて「パジャマ姿のペルシャ」「怠け者用のペルシャ」と呼ばれることがある。
- 監修
- 内田 恵子 獣医師
元ACプラザ苅谷動物病院統括院長。JAHA内科認定医、JAHAこいぬこねこの教育アドバイザー。小動物臨床に35年間従事した後、現在ペットの動物病院でのストレスを軽減し、問題行動を作らない技量を広めるため活動中。