遊びは子いぬの心の栄養になるのでたくさん遊んであげましょう。
しかし、遊びや生活にもルールがあり、それを教えることもしつけです。
また、慣れないことや苦手なことを減らす社会化もやっていきましょう。
渡したおもちゃを返さない、興奮しすぎる、人間の手足を甘咬みするなど、
遊びの中での困った行動は子いぬのうちに直しておきましょう。
甘咬みをやめさせましょう
子いぬは遊びながら噛み加減を覚えていくので、じゃれて遊んでいるうちに人間の手や足を甘咬みしてくることがあります。そのまま許しているとひどくなることがあるので要注意。大きなリアクションをしたり、叱ったり、体罰を与えると、子いぬは興奮したり、攻撃的になることがあるので絶対にやめましょう。
- ①もし甘咬みされたら遊びを中断しましょう
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遊んでいる最中に甘咬みされたら「アッ」もしくは「痛い」と一言声を出し、それまでしていた遊びを中断し、子いぬから背を向けます。この時、子いぬは「なぜ楽しい遊びがなくなったのか」考えるようになります。
- ②再びいっしょに遊んであげましょう
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1分ほど中断した後、再びいっしょに遊んであげます。遊んでいるうちに、また甘咬みをしてきたら、再度同じように「アッ」もしくは「痛い」と一言声を出し、それまでしていた遊びを中断し、その場を立ち去ります。
- ③甘咬みされたら遊びと中断を繰り返しましょう
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また1分ほど経ったら遊びを再開します。これを繰り返すと「楽しい遊びを続けるためには甘咬みしないよう気をつけよう」と思うようになります。
合図で「放す」ことを教えましょう
ボールやロープ、ぬいぐるみなどのクチにくわえたおもちゃを合図で飼い主さんに渡すことを教えていれば遊びがスムーズになります。子いぬによっては、おもちゃを与えたら返さず、取り上げようとすると阻止しようとムキになるタイプもいるので、自分から渡すようにしつけましょう。このしつけをしていると、スリッパやタオルなどおもちゃ以外のものをくわえた時にも、合図で返してくれるようになります。
- ①おもちゃは、顔を見たご褒美として与えましよう
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まず遊びはじめる前におもちゃを見せて名前を呼び、飼い主さんの顔を見たら、褒め言葉の後ご褒美としておもちゃを与えます。そうすることでそのおもちゃが飼い主さんの意志で与えられていることを覚えていきます。
- ②「アウト」などの言葉の合図と同時におやつを与えましょう
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子いぬがおもちゃをくわえている時に「アウト」「チョウダイ」など、決めた合図の言葉を出し、子いぬが喜ぶおやつを与えます。すると子いぬは、おやつを食べるためにおもちゃを放します。これを何度か繰り返します。
- ③合図の言葉だけで放し、顔を見たらおやつを与え。再びおもちゃを与えましょう
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合図の言葉でおやつを与える②を繰り返しているうちに、子いぬは言葉に反応して、おもちゃを放して飼い主さんを見るようになります。そうなったら、褒め言葉をかけておもちゃを受け取り、ご褒美として子いぬの好きなおやつを与えます。そして再びおもちゃも与えます。
- ④おやつなしでも放す練習をしましょう
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何度か繰り返すうちに「アウト」の合図で、おもちゃを放すとおやつがもらえ、またおもちゃで遊べることがわかってきます。それができるようになったら、「アウト」の合図でおもちゃを放したら、褒め言葉をかけておもちゃを指示に従ったご褒美として子いぬに与えます。
おやつを与えなくても「アウト」でおもちゃを放すことが確認できたら、今度は「アウト」で放した後、小粒のおやつをたくさん与えて喜ばせます。これによって子いぬは、すぐに食べ物がもらえなくても、後でたくさんもらえると理解して、クチにしているモノを放すようになるでしょう。